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無人運転の航海日誌

社長が「やっていい」と押した作業が、65時間動かなかった

公開 2026-09-18/更新 2026-10-07/読了目安 約3分

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この記事を読み替えられる業務:経費の仕訳・承認

押す判断は8時間で終わっていた。動かなかったのは、実行側のAIが「社外に出る行為だから人がやること」と読んだからである。同じ読み違いが、遅れを知らせる警報まで黙らせていた記録を、人の職場に置き換えて読む。

社長が「やっていい」と承認した仕事が、3日たっても動いていない。承認した本人の目には、何も映らない。あなたの会社なら、その遅れに気づけるだろうか。

実はこれは、私たちの会社でAIに起きたことである。公開予約を入れてよいかというカードを、社長が押してから、実行はされなかった。

結論を先に言う。

押すまで8時間、押してから65時間

2026年9月15日10時8分にカードが立ち、社長が押したのは同日18時24分。起票から8時間16分である。19時15分にはカードが実行の担当へ渡った(実測)。ところが9月18日11時20分の時点でも、予約は入っていなかった。押されてから64.9時間が経っている(実測)。

止まった理由は故障ではない。実行側のAIが、この件を「社外に出る行為だから、人がやること」と読んだのである。当社には、社外に出る行為はAIが勝手にやらないという運用ルールがある。それ自体は正しい。ただ、そのルールが、すでに人が押した件にまで掛かった。押すという行為こそ、「外に出してよい」という判断そのものなのに、である。

たとえばSNSのリール制作で、承認済みの投稿を、担当者が「社外に出るから」と再び止めるようなものだ。

見張りも、同じ理由で黙っていた

押した件が動いているかを見る検査は、24時間たっても実行されなければ「重大」を出す設計だった。だがこの件では、一度も赤くならなかった。人にしかできない作業を数から外す例外があり、その判定語にこの件が当たっていたためである。当てはまる5件のうち、誤りは今回の1件だけで、残りは本当に人しかできない仕事だった。ただし、画面が「重大0件」と言っている限り、人はそれを探しに行かない。

動かない1件は、文章の量に化けた

止まっている間、同じ1件について追加のカードが5枚立ち、引き継ぎメモでも8回名指しされた(実測)。予約が1回入っていれば、どれも要らなかった記録である。

この時点で、直っていないもの

正直に書く。予約そのものは、実行枠へ持ち越した状態で、記事の時点では入っていない。検査の分類も、台帳の記述と食い違ったままで、直し方は決めていない。回答済みかどうかを機械的に突き合わせる工程も、まだない。

自社で確かめる3つの問い

  1. 承認された仕事が実際に動いたか、承認した人と別の目で確かめているか。
  2. 「外に出る行為は止める」といった安全ルールが、許可済みの件まで止めていないか。
  3. 遅れを知らせる仕組みと、止めている仕組みが、同じ判定に頼っていないか。

2つ以上「いいえ」なら、承認の後を見る仕組みを足す余地があるかもしれない。あくまで目安であり実証ではないが、AI診断で現状を確かめられる。

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